この記事を書いた人:ママ
若いころのわたしは、歴史のある建物にあまり興味がありませんでした。泊まるなら新しくておしゃれな宿。そればかり選んでいました。
それがここ数年、古い建物に「浪漫」を感じるようになってきました。年齢のせいかもしれません(笑)。そんな気分のときに泊まったのが、小樽の銀鱗荘(ぎんりんそう)です。2022年の12月のはじめのことでした。
どんな宿かというと、ニシン御殿です
銀鱗荘の建物は、もともと明治のころに余市に建てられた、ニシン漁の網元のお屋敷です。それが昭和13年(1938年)に、いまの小樽の高台へ移されてきました。
- ニシン漁で栄えた網元の家、いわゆる「ニシン御殿」がそのまま宿になっている
- 旧本館と、夕食のレストランになっている「グリル銀鱗荘」は、2023年に国の登録有形文化財になった
- ニシン御殿に泊まれる宿は、いまはここだけだそうです
わたしたちが泊まったのは、ちょうど文化財になる少し前でした。ニュースを見て「あの建物だ」と、ちょっとうれしくなったのを覚えています。
部屋の窓から、小樽の港が見わたせた

宿は平磯岬の高台にあって、部屋の窓からは小樽の港と海が一望できます。わたしたちが着いた日は雪こそ降っていなかったけれど、窓の下の屋根はもう白くなっていて、海は冬の色でした。
むすめは部屋に入るなり、窓ぎわの机に自分の荷物を広げて、あっという間に自分の場所を作っていました。わたしはしばらく、その後ろから港を眺めていました。
わたしたちの部屋には露天風呂がついていました。温泉は「平磯温泉」という宿の自家源泉で、大浴場もあります。温泉も、とても良かったです。
夕食は、宿が推しているフレンチにしました
銀鱗荘の夕食は、懐石とフレンチから選べます。わたしたちは、宿がおすすめしているフレンチにしました。
そのころのわが家は、外食といえばお鮨ばかり。久しぶりの洋食というだけでうれしかったのですが、出てきたのはオーソドックスで、古き良きタイプのフレンチでした。流行りの軽いフレンチではなく、昔ながらの、きちんとしたフレンチ。これがとてもおいしかったんです。
小樽でこんなにおいしいフレンチが食べられるとは思っていなかったので、わたしにとっては完全にうれしい誤算でした。
ひとつだけ、寒かった(笑)
歴史のある建物なので、夕食の会場まで長い廊下を歩いて、ホールをいくつも通り抜けていきます。この移動が、とにかく寒かったです。12月だったので、なおさらでした。
食事中も少しひんやりしていて、わたしは「羽織るものを持ってくればよかった」と思いながらフレンチを食べていました(笑)。古い建物ならではの寒さなので、これも味のうちだと思っています。
行く前に知っておくとよかったこと
- 羽織るものは必ず持っていく。廊下とホールの移動も、食事中も、少し冷えます
- 夕食は懐石かフレンチを選ぶ。わたしはフレンチにして正解でした
- 港と海を見たいなら、明るいうちにチェックインする。冬は日が落ちるのが早いです
- 文化財の建物なので、新しいホテルのような便利さを求めるより、建物そのものを楽しむつもりで行くのがいいと思います
この宿の基本情報
- 宿:料亭湯宿 銀鱗荘(北海道小樽市桜1丁目1番地/平磯岬の高台)
- 建物:明治のニシン御殿を昭和13年に移築。旧本館とグリル銀鱗荘は国の登録有形文化財(2023年)
- 温泉:平磯温泉(自家源泉)。露天風呂付きの部屋あり
- 食事:夕食は懐石かフレンチ。わが家はフレンチ
- 泊まった時期:2022年12月はじめ
- メモ:館内の移動と食事の場は冷えるので、羽織るものを一枚
小樽らしさを求めるなら、わたしはすごくアリだと思います
ニシンで栄えた町の、ニシン御殿に泊まる。高台から小樽の港と海を眺めて、古い建物の中で昔ながらのフレンチを食べる。どれも、小樽でしかできないことでした。
新しくておしゃれな宿もいいけれど、小樽らしさを味わいたいなら、わたしは銀鱗荘がすごくアリだと思います。わたしはまた絶対に泊まりに行きたいです。次はちゃんと、羽織るものを持って(笑)。



コメント